2000年以降活魚水槽でよく使われている冷却ユニット(活後水槽用クーラー)の修理について記述します。
この製品、韓国製で2000年頃から日本に入って来たような記憶があります。当時はその安さに驚かされました。
それまでは日本製の冷凍機、例えば当社では三菱や東芝、三洋といったメーカーの冷凍機を購入し、それにチタン製熱交換器を取り付けて製作しておりました。
レイシーさんとか今でも、そのような製品を作られているように見受けます。当然当社も冷凍機を扱ってるので、大きな水槽は当然、日本メーカーの冷凍機を使って製作します。(最近では日本製を使っても、韓国製より安く作れたりします)
KDA-500、KDA-500Sの故障と原因
設置環境がよければ、国産品と同じくらい長持ちすると思います。
ただ、どうしても水槽架台下に入れてしまった場合、塩害や排熱の問題で寿命は短くなりがちです。
塩害は特に説明しなくてもご理解いただけるかと思いますので排熱の問題に関して説明します。
架台を塩ビ(プラスチック)で製作している水槽は特に問題が多いように感じます。
その理由は、強度を出すためか、開口部が少ないからです。
ステンレスアングル(金属製)架台だと、脚4本または6本で受けてるので、側面は化粧板なので、構造体として水槽の重さを受ける必要がありません。
その為、排熱の設計は化粧板の開口を大きくとれば簡単に問題解決が出来るのです。
塩ビ(プラスチック)で水槽架台を作ると、面で京都を持たす傾向にあるので、側面にあまり空間を作れないのです。
そんなワケで、排熱を効率よくするため、冷却吸い込み口を水槽奥にするケースが結構あります。
新品時はそれでいいのですが、その内吸い込み口が蒸発した塩分やほこりで詰まってきます。
すると冷却不良を起こすだけではなく、クーラー本体の温度も上昇します。
本体温度が浄書すると、コンプレッサー内(冷媒回路)にあるオイルが熱で炭化、もしくは劣化します。
その結果、配管(キャピラリーチューブやドライフィルター)が詰まったり、モーターに負荷がかかり故障してしまうのです。

ステンレス架台だが吸込口メンテがしにくのが残念(他社製水槽です)

故障した製品を見ると、どうしても原因が知りたくなる性格なので、とりあえず分解します。
するとKC-400S(KDA-500S同等品)ビックリ圧縮機(コンプレッサー)115Vなのです。
日本は100Vなので、これでは壊れるだろうと思いつつも、さらに100V電圧投入して調べても問題がありません。
窒素を充填するとシューーーーってガス漏れの大きい音が

冷えなくなった原因は、上記写真の穴からのガス漏れでした。
錆がひどかったので、ワイヤーブラシで削ると、見事に穴が開いてました。
冷媒ガスの返りはどうしても結露するので、経年劣化で錆付きます。
腐食が進んで穴があいたと思われます。
10年以上経過していると思われるので、致し方ないでしょう。
汚れを落とし、綺麗にした後、圧縮機(コンプレッサー)載せ替えKDA-500S(KC-400S)修理完了です。
当社は交換用の圧縮機(コンプレッサ-)が取れるので、修理が可能です。
修理不可能、全交換と言われたら一度ご相談下さい。